京商 ハイパーフライ
引用元画像:京商公式サイト
📋 基本情報
| メーカー | 京商(Kyosho) |
|---|---|
| 機種名 | ハイパーフライ(HyperFly) |
| シャーシ略称 | ハイパーフライ |
| 型番・価格 |
ハイパーフライ(基本型) No.10491 ¥16,800 No.10495 ¥38,000(コンプリートセット) ハイパーフライ アパッチ No.10591 ¥19,800 No.10592 ¥41,000(コンプリートセット) ハイパーフライ マンタ No.10692 ¥42,000(コンプリートセット) |
| 発売時期 | 1994年 |
| 生産状況 | 生産終了 |
| カテゴリー | ラジコンヘリ(2ch テールローターレス RC電動ヘリコプター) |
| サブカテゴリー | 電動ヘリコプター(簡易操作型) |
| シリーズ | ハイパーフライシリーズ(基本型 → アパッチ → マンタ) |
📏 機体スペック
| 開発者 | Dave Herbert(アメリカ人モデラー) 1985年に設計・プロトタイプ製作、1994年に京商が製品化 |
|---|---|
| 操縦チャンネル | 2ch(エレベーター+エルロン) |
| モーター | 京商AP29電動モーター(AP29BB アップグレードオプションあり) |
| バッテリー | 6セルニッカドバッテリー推奨(7セルで高出力化可能) |
| フレーム構造 | プラスチックフレーム+フレキシブル成型ボディ |
| メインローター | フォームコアブレード+ハードプラスチックカバー 高視認性デカールで方向確認をサポート |
| テールローター | なし(成型ディッシュ型安定装置で代替) |
| 重量 | 詳細不明(6セルバッテリー搭載時) |
⚙️ 操縦系統
| 操縦方式 | 2ch(エレベーター+エルロン) |
|---|---|
| エレベーター | 上昇・下降制御(標準サーボ使用可、マイクロサーボで軽量化可能) |
| エルロン | 左右旋回制御(標準サーボ使用可、マイクロサーボで軽量化可能) |
| スロットル | 固定(モーター常時回転) ※スピードコントロール追加で可変スロットル化可能 |
| テールローター | なし(ディッシュ型安定装置) |
🔧 安定装置
| テールローター代替機構 | 成型ディッシュ(dish)型安定装置 |
|---|---|
| ジャイロ | なし(機体構造で安定性を確保) |
| ホバリング性能 | 微風時に疑似ホバリング可能 エレベーターで風速に合わせて調整 |
| 飛行特性 | ヘリコプターと飛行機の中間的な飛行特性 歩く速度まで減速して着陸可能 |
💡 特徴
革命的な簡易操作RCヘリコプター
- 1994年発売、当時のRCヘリの常識を覆す画期的な設計
- テールローターなしで飛行できる世界初の量産型RCヘリ
- 2ch制御のみで飛行可能(エレベーター+エルロン)
- ジャイロ不要、標準サーボで飛行可能
- 価格は従来のRCヘリの1/3以下(¥38,000コンプリートセット)
独創的な安定化システム
- テールローターの代わりにディッシュ型安定装置を採用
- メインローターのダウンウォッシュでディッシュが安定性を生む
- 微風時には疑似ホバリングが可能(エレベーターで風速に合わせて調整)
- 飛行特性はヘリコプターと飛行機の中間
- 着陸時は歩く速度まで減速可能(特に基本型ハイパーフライ)
シリーズ展開の多様性
- ハイパーフライ(基本型):最軽量、約3時間で組み立て可能、最も飛ばしやすい
- ハイパーフライ アパッチ:アパッチヘリのスケールボディ、やや高速飛行、小型テールで着陸速度がやや速い
- ハイパーフライ マンタ:スタブウイング付きボディ、飛行特性がやや特殊、トリムが難しい、早期失速傾向
組み立てやすさと手軽さ
- 約3時間で組み立て完了(基本型)
- 2.5分程度の飛行時間(6セルバッテリー)
- 昼休みにトランクから出してすぐ飛ばせる手軽さ
- クリーンアップ不要(エンジン機と違い燃料汚れなし)
- 教材VHS付属(組み立て・飛行方法を詳しく解説)
カスタマイズの可能性
- スピードコントロール追加で可変スロットル化可能
- マイクロサーボで1~2オンス軽量化可能
- 7セルバッテリーでパワーアップ可能(ループ・ロール用)
- 部分スロットル飛行でループ・ロールに対応
歴史的価値
- RCヘリの入門障壁を大幅に下げた革命的機種
- 従来10万円以上だったRCヘリを4万円以下で実現
- ジャイロなしで飛行できる画期的設計
- Dave Herbert氏の独創的アイデアを京商が製品化
- Academy of Model Aeronauticsにコレクション収蔵
🔧 ぽすとそに工房での修理実績
修理難易度
★★★★★(非常に困難)
パーツもほぼなく、絶版で手に入りにくいため、修理は非常に困難です。
よくある故障・注意点
- メインローターブレード(フォームコア)の破損・摩耗
- ディッシュ型安定装置の破損・変形
- フレキシブルボディの経年劣化・ひび割れ
- プラスチックフレームの破損
- AP29モーターの劣化・ベアリング固着
- サーボの動作不良(経年劣化)
- リンケージパーツの摩耗・破損
修理のポイント
- メインローターブレードの代替品製作(バルサ+カーボンファイバー)
- ディッシュ型安定装置の3Dプリント製作
- フレキシブルボディの補修(エポキシ接着剤)
- プラスチックフレームの接着・補強
- AP29モーターの分解清掃・ベアリング交換
- サーボは現行品で代替可能(マイクロサーボ推奨)
- リンケージパーツは汎用品で代用可能
その他の特徴
- RCヘリ史における革命的存在
- 初心者でも飛ばせる画期的な設計
- コレクターズアイテムとして価値が高い
- 修理よりも保存・展示が推奨される機体
- 飛行動画がYouTube等に多数残されている